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	<title>スポーツメディア－動楽者（どうらくもん）－ &#187; W杯関連記事</title>
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	<description>スポーツライタ-を夢見る若者に対し､学べる場および競い合う場を提供すること目的とした金子塾｡その塾生およびプロのスポーツライターのブログを公開するスポーツメディア-動楽者-</description>
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		<title>[グループA 南アフリカ×フランス]　the yellow flowers</title>
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		<pubDate>Fri, 30 Jul 2010 00:50:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　スタンドは青と黄のユニフォームで埋め尽くされている。黄がわずかに多い。鮮烈な日の光が照らしだす様は、透明な冷気の中、朝日を一身に浴びる湿原の中に咲くキスゲの群生のようである。 　凍える闇夜の死闘を経て、]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　スタンドは青と黄のユニフォームで埋め尽くされている。黄がわずかに多い。鮮烈な日の光が照らしだす様は、透明な冷気の中、朝日を一身に浴びる湿原の中に咲くキスゲの群生のようである。<br />
　凍える闇夜の死闘を経て、ようやく迎えた陽光が、いつもより眩しい。フランス代表は崩壊している。目の前のレ・ブルーは、試合のためにピッチに立つ。勝利のためではない。決勝トーナメント進出の可能性はまだ残っている。希望は心を動かし、血となり全身を駆け巡る。<br />
　レイモン・ドメネクとは一体何者なのか。知性、哲学、覚悟、そのどれひとつとして備えていない。ドメネクはいつからフランス代表を率いているのか。今まで何をしてきたのか。何をフランス代表に、代表の面々に与えてきたのか。Ｗ杯期間中、エリック・アビダルは想う。「バルセロナでは幸せなのに」<br />
　嫉妬、憎悪、悔恨、失望、絶望、混迷…この上ない舌触りがする料理を、ドメネクは振舞い続けてきた。あたかも超一流のシェフであるかのような振りをして。<br />
　だがもうよそう。ドメネクは去る。ローラン・ブランが就く。<br />
　南アフリカ代表には、フットボールへの情熱があった。フットボールへの、純粋で、ピュアな情熱があった。それはビジャ、イニエスタ、シャビを始めとするスペイン代表が抱き続けたものと、同様のものだった。<br />
　その情熱をボールに乗せて、南アフリカ代表は攻め立てた。キスゲの花が風に揺れるようにシャバララがつなぎ、モコエナが動き、ピーナールがシュートを放った。前半２０分にはクマロが頭で合わせ先制し、同３７分にはムフェラがボールを力強くゴールへと押し込んだ。<br />
　サッカーには神様がいる、とよく言われる。サッカーに対し真摯に取り組んでいれば、いつかフットボールの神様が何がしかの幸運をもたらしてくれる…。<br />
　南アフリカの眼前に瓦壊したフランスが現れたことは、そうした意味での幸運と言えなくもない。しかしそれはあくまで機会でしかない。フットボールの神様はこうも言う。チャンスは自分たちの力でモノにしろ。<br />
　いくら死に体とは言え、フランスはあくまでフランスである。フランク・リベリー、ジブリル・シセといった殺し屋のようなアタッカーが南アフリカゴールに襲いかかる。その度に、文字通り必死の形相で攻撃を受け止める。ボールを弾き出す。それでも、マルダにゴールを奪われる。<br />
　得点に結びついたシーン以外にも決定機は幾度も訪れた。決勝トーナメント進出という観点からすると、南アフリカはチャンスをモノにした、とは言い難い。<br />
　しかし誰が責められようか。死力を尽くした戦士たちを。<br />
　誰が踏みにじられようか。力の限り咲く、キスゲの花を。<br />
　<br />
（本田千尋＝文）</p>
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		<title>［グループF イタリア×ニュージーランド］ユニフォーム</title>
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		<pubDate>Sun, 18 Jul 2010 08:28:14 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　中学生のとき、軟式テニス部に所属していた。ホケツだった。そして、レギュラーだったヤツがこんなことを言っていた。 　「試合用のユニフォームを着ると、なんか強くなったような気がする」 この試合のイタリア代表を]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　中学生のとき、軟式テニス部に所属していた。ホケツだった。そして、レギュラーだったヤツがこんなことを言っていた。<br />
　「試合用のユニフォームを着ると、なんか強くなったような気がする」<br />
この試合のイタリア代表を一言で表現するならば、「セリエＡの凋落」といったところだろうか。確かにインテルはチャンピオンズ・リーグで優勝した。しかし決勝のスターティング・メンバーにイタリア人は一人もいない。それどころか同クラブに所属するイタリア人でめぼしいのはバロテッリ、マテラッツィ、サントン位である。<br />
　そして今大会のイタリア代表にインテルの選手は一人もいない。４年前に比べて特に目新しいところもないし、中盤に変化をもたらすことのできるピルロも出遅れ、これでは勝てるはずがない。<br />
　しかし監督のマルチェロ・リッピは腐っていなかった。たとえニュージーランドが相手であっても、後半開始と同時に２枚のカードを切ってきたし、３枚目のカードを切るのも早かった。このあたりの決断力は流石だと思う。<br />
決断力の素となるのはリスクと責任を一身に引き受けるという覚悟だと思うが、リッピからはそうした気概が感じられた。要は、個人に哲学があるかないか、ということである。<br />
　ニュージーランド代表を見ていると、やはりその向こうに同国ラグビー代表のオール・ブラックスを見てしまう。ラグビー選手がサッカーのユニフォームを着て戦っているような気がした。一頃あったＫ－１対ボクシングのような異種格闘技戦を思い起こした。<br />
　ニュージーランドは相手がイタリアでも名前負けしていなかった。ビビッていなかった。もちろん他のスポーツに比べてサッカーは何が起こるかわからないので、相手がどこであろうとビビる必要はないのだが、その強いメンタリティはどこから来るのか、と考えると、やはりオール・ブラックスなのではないだろうか。<br />
　ラグビーの世界的強豪チームがの影響力、というものを考えると、いっそのことサッカーの代表チームのユニフォームも黒にしてもいいのではないか。日本の地方都市の公立中学の選手でなくとも、ユニフォームが個人のメンタルに影響を及ぼすのは間違いなさそうである。<br />
　ニュージーランド代表のバスケットボール代表はトール・ブラックスと呼ばれ、試合前には伝統のハカを踊る。サッカーの代表も黒のユニフォームを身にまとい、試合前にハカを踊ってもおもしろい。<br />
そのアイデアが出来るかどうかは別として、現行のＷ杯予選のレギュレーションが続くのであれば、今後もニュージーランド代表がＷ杯に出てくる可能性は高い。Ｗ杯の舞台での黒い軍団のハカの踊りは、サッカーの世界に新しい風を吹き込むことになるはずだ。<br />
因みにレギュラーの彼は、ユニフォームを着ようが着まいが、強かった。<br />
 <br />
 （本田千尋＝文）</p>
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		<title>［ラウンド16 スペイン×ポルトガル］音楽</title>
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		<pubDate>Sun, 11 Jul 2010 14:45:53 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　サッカーにおける好ゲームとはどのような試合なのだろうか。ラウンド１６、スペイン対ポルトガルは間違いなく好ゲームだった。 　サイドバックのフリー・ランニングに快楽を感じるのは僕だけだろうか。しかし全てのサ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　サッカーにおける好ゲームとはどのような試合なのだろうか。ラウンド１６、スペイン対ポルトガルは間違いなく好ゲームだった。<br />
　サイドバックのフリー・ランニングに快楽を感じるのは僕だけだろうか。しかし全てのサイドバックのランニングに快楽を見出すわけではない。特定の、ある種のプレイヤーの駆け上がる様に、ときとして希望のようなものを見てしまう。<br />
　この日ポルトガル代表の左サイドバックを務めたファビオ・コントラオンは、まさしくある類の選手だった。左サイドを駆け抜ける姿、ボールを貰い、一対一を仕掛け、果敢にクロスを上げようとする姿に、思わず心の臓を揺さぶられる。<br />
　ファビオ・コントラオンには、ためらいのようなものは一切ない。ひとつひとつのプレーに対し、寸暇なく決断する。眼前に獲物が現れた刹那に引き金を引くハンターのように果断するのである。<br />
　そしてこの試合でピッチに立つ全ての者がコントラオンのようにプレーしていた。カシージャスは果敢にゴール前から飛び出しピンチを未然に防いだ。クリスティアーノ・ロナウドは躊躇なくラボーナでクロスを上げた。<br />
　ピッチ上の２２人が、目に映る事態にすぐさま反応し、ひとつの生き物のように連動して動いていく。ボールを奪ったら、次の瞬間に攻撃に転じ、ボールを奪われたら、即座に守備に回る。ゴールを割るという、ただ一つの目的のために。<br />
　それはまるで一つの音楽を聴いているようでもある。パスに、ドリブルに、選手間を行き交うボールに、選手たちの眼差しに、芝の緑を照らすスタジアムのライトに、心地よいリズムを感じる。<br />
　このスペイン対ポルトガルは、音楽を聴いているようなゲームだった。それもそこら辺で垂れ流されているクソみたいなポップスではない。モーツァルトの交響曲を聴いているような、そんな攻防だった。<br />
　緻密な音符が連なる楽譜から起こされたような試合、サッカーにおける好ゲームを、そう表現することはできるだろう。　<br />
　試合を決定づけたのは、一本のタテパスだった。後半１８分、シャビ・アロンソからイニエスタへの、今大会で最高と言っても過言ではないタテパスだった。そこからビジャがゴールを奪うまでの一連の流れは、まさに交響曲のクライマックスのようだった。<br />
　サッカーでは、ときとして音の流れに身を委ねているような、そんな試合が現れる。<br />
<br />
（本田千尋＝文）</p>
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		<title>［ラウンド16 パラグアイ×日本］マッチメイク</title>
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		<pubDate>Sat, 10 Jul 2010 11:22:11 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　勝って兜の緒を締めろ。使い回された古い言い回しだが、まさに今日本サッカーにピッタリの表現だと思う。Ｗ杯ももうすぐ終わり、日本代表も新監督を迎え、日本サッカーも新たな局面へと突入する。ここではこれまでの]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　勝って兜の緒を締めろ。使い回された古い言い回しだが、まさに今日本サッカーにピッタリの表現だと思う。Ｗ杯ももうすぐ終わり、日本代表も新監督を迎え、日本サッカーも新たな局面へと突入する。ここではこれまでの４年間を振り返って、「マッチメイク」に焦点を絞って話を進めていきたい。<br />
　今現在サッカーというスポーツはヨーロッパを中心に周っている、と言って異論のある人はいないと思う。スペイン、イングランド、ドイツ、イタリアの国内リーグ、そしてチャンピオンズリーグを戦うクラブを中心に周っている。<br />
そしてヨーロッパから日本は圧倒的に遠い。ここで言う「遠い」とは地理的な、物理的な距離のことを意味する。サッカーというスポーツの観点からすると、そうした宿命を日本はいままでもこれからも半永久的に背負い続けなくてはならない。<br />
その宿命によって数々の名と実のかけ離れた謎のチームが日本を訪れた。最近ではセルビアが記憶に新しい。少し遡るとスコットランド、トーゴ、もうちょっと遡るとリトマネンが１０番を背負ったフィンランド、といったところだろうか。<br />
この４年間を振り返ると数々の代表チームが日本を訪れたが、どんなチームが来て、どんな選手が来たかはっきり覚えている人はどれぐらいいるのだろうか。ある程度まともなチームだったのはガーナとウルグアイ位ではないだろうか。この話はこの４年間に限ったことではないのだが。<br />
シーズン真っただ中に何が悲しくてはるばる極東の国に親善試合に参加しに行かなくてはならないんだ、というクラブと選手の意向により件のチームが結成されたことは間違いないだろう。そこで日本国内でいくらテストマッチをやっても強化につながらないから、今後はどんどん外へ出て行くべきなのは当然なので、ここではそれに加えて幾つかのアイデアを提示したい。<br />
まず提示したいのは新しい大会の創出、である。アジアカップの優勝を逃し、コンフェデレーションズカップの出場権を逃したとき、貴重な実戦の機会を失った、という声があちらこちらで聞かれたが、それならそれで疑似コンフェデのような大会を企画しても良いのではないか。<br />
キリンカップは３カ国対抗戦で行われるが、もうひとつ３カ国のグループを創る。そして上位２チームが進出するミニトーナメントを行う、のである。そしてこの疑似コンフェデは日本国内で開催する必要はない。例えばクラブワールドカップが行われるＵＡＥと協力する形で行えばヨーロッパからの物理的な距離を解消することが出来るし、南半球にあるオーストラリアと協力する形で行えばコンディションの面でプラスの作用がある。<br />
名実揃ったチームが参加するのか、という疑問が残るかもしれないが、今大会で失意のどん底に落とされたフランス、イタリアが乗ってくる可能性はある。貴重な実戦の機会が少ないのは日本だけではないのだ。もっとも、ヨーロッパにはＥＵＲＯというビッグトーナメントが存在するのだが。ここは日本サッカー協会の腕の見せ所である。<br />
次に提示したいのは、Ｗ杯アジア予選に参加するチームの変更、である。具体的にどういうことかというと、アジアから地理的に近いロシア、トルコ、エジプトをアジア連盟に引き込むのである。オーストラリアがアジア連盟に加入した理由の一つとして、オセアニア予選では全く代表チームの強化につながらない、というものがあったという。<br />
日本もヨーロッパ予選、南米予選に参加出来れば良いのだが、これは極めて難しい。そこで近隣かつ実力のある上記３チームをアジア予選に引き込むのである。それが３国にとってプラスになるかは別として、これはこれで極めて困難だが、日本が他の大陸の予選に参加するよりはまだ可能性がある。もし実現したとして、最終予選の組み合わせが、ロシア、トルコ、サウジアラビア、韓国、日本、となったら、と想像してみてほしい。ここも日本サッカー協会の腕の見せ所である。<br />
最後に、４年に一度チャンスが訪れる究極のテストマッチを提示したいと思う。その究極のテストマッチとは、他でもないＷ杯本大会のことである。今後日本が一番躍進する可能性があるのは、Ｗ杯を日本で単独開催したときだろう。その日本で単独開催する一つ手前のＷ杯を、テストマッチと位置付けるのである。<br />
ただこのやり方には計り知れないリスクが付きまとう。おそらく日本サッカー史上で一回こっきり繰り出せる超神技となるだろう。日本サッカーに関わる全ての人の意志が必要になる。フランス大会のときも２００２年のため、というお題目があったようだが、今度は本気、命がけで行うのである。<br />
以上いささか荒唐無稽ではあるが、３つのアイデアを提示した。マッチメイクに関してはもちろん他にも色々やり方はあると思う。サッカー選手にとっての４年間は、市井の人にとっての３０年位の時間である。この４年間をそうそう無駄にしてはいけない。日本代表のテストマッチについて、もっと議論して、もっと厳しい目を向けて行こう。<br />
<br />
（本田千尋＝文）<br />
</p>
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		<title>ドイツは続けた、日本は</title>
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		<pubDate>Thu, 08 Jul 2010 08:42:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　ドイツが準決勝に進出した。 　準決勝の相手はスペインということで展開は読めないが、たとえ決勝進出を逃したとしても素晴らしいチームだったことは誰もが認めるだろう。 　前回大会を経験したシュバインシュタイガー]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　ドイツが準決勝に進出した。<br />
　準決勝の相手はスペインということで展開は読めないが、たとえ決勝進出を逃したとしても素晴らしいチームだったことは誰もが認めるだろう。<br />
　前回大会を経験したシュバインシュタイガーやポドルスキらはさらに一段レベルアップした姿を見せたし、なによりエジルとミュラー、ケディラ、ノイアーという新しくスケールの大きい若手がまたも台頭してきた。<br />
<br />
<br />
　1998年フランス大会と2000年欧州選手権におけるベテランたちの大敗によって、ドイツサッカー界は一大変革を迫られた。<br />
　マテウスやクリンスマン、へスラーなど1990年イタリア大会優勝時のメンバーに依存し、東西ドイツ統合による人口増に依存した結果、1970年代生まれの世代からは代表にほとんど食い込めていない。<br />
　例外は東ドイツ出身のバラックやイェレミースなど少数である。<br />
<br />
　ドイツサッカー界の首脳陣は、若手選手の発掘と育成システムの整備を怠ったのだとみずから率直に認め、現代サッカーに対応できるスキルやフィジカルや戦術眼をもつプレイヤーの育成に乗り出したのだ。<br />
<br />
　南アフリカ大会での充実の試合ぶりに、ドイツサッカー界が歩んだ十年の道のりは誤りではなかったことが証明されつつある。<br />
<br />
<br />
　ただ21世紀に向けて始まった改革を、台なしにしてしまいかねない快挙があったことを忘れてはならない。<br />
<br />
　日韓大会で決勝まで残ることができたのだ。<br />
<br />
　ドイツサッカーが復権したなどと現実を見誤ることはなかった。<br />
　日韓大会での勝利は、他の強豪国が早期敗退していく中での組み合わせに恵まれたことと、GKオリバー・カーンが人生最高のスーパーセーブを連発した産物に過ぎず、ドイツサッカー界が真に世界最高レベルに返り咲いたわけではないのだと認識していた。<br />
<br />
　手をつけた若手育成システムの成果は、2006年には間に合わないだろうとドイツサッカー界の重鎮たちは焦燥し危機感は絶えなかった。<br />
　そしてドイツ大会では改革第1世代ともいうべきシュバインシュタイガーやポドルスキやラームが試合ごとに輝きをまして3位になり、2年後の欧州選手権でもスペインに一蹴されたとはいえ決勝まで残った。<br />
<br />
　今大会のドイツの躍進と、直前のチャンピオンズリーグでのバイエルン・ミュンヘンの活躍といい、ドイツは再び世界最高峰の一角に復権したのだ。<br />
<br />
<br />
　日本はどうするのか？<br />
　ブラジルから帰化した闘莉王、練習生からのし上がった中澤、大学サッカー出身の長友、そして10年前でさえ時代遅れと言われていた九州高校サッカー出身の大久保、松井、遠藤らを、Jリーグ発足以来のサッカー協会のジュニア育成方針による「作品」とは言えない。<br />
<br />
　10年前には次世代を担うと思われていたJリーグのユース出身は阿部と駒野、控えの稲本と森本だけでえあり、中村俊輔もそして本田圭佑もジュニアユースから先はなかった。<br />
　代表メンバーの出自を見るだけでも課題は見えてくる。<br />
<br />
　ワールドカップでの決勝進出は快挙だった。<br />
　しかし、もう終わったことだ。<br />
<br />
　ほとんど国民から支持を得られることもなく、それでも決勝トーナメント進出を成し遂げた、当の選手たちは、早くもステップアップを目指しての移籍をもくろみ、またJリーグを盛り上げようと決意を表明している。<br />
<br />
　彼らは結果を自信に変え、さらなる成功と成長を目指し挑戦を続けようとしている。<br />
　ファンもメディアも協会も、そろそろ勝利の酔いから覚める時かもしれない。<br />
<br />
（小林浩宣＝文）</p>
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		</item>
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		<title>［準々決勝 スペイン×パラグアイ］時の流れゆく果てに</title>
		<link>http://dourakumon.com/index.php/column/1347</link>
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		<pubDate>Sun, 04 Jul 2010 12:32:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　試合の終わりを告げる笛の音が鳴った時点で、ベスト４の顔ブレはウルグアイ、オランダ、ドイツ、スペインの４カ国となった。スタイルはそれぞれ微妙に異なるが、相手に対して能動的かつ攻撃的な姿勢を貫こうとする点]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　試合の終わりを告げる笛の音が鳴った時点で、ベスト４の顔ブレはウルグアイ、オランダ、ドイツ、スペインの４カ国となった。スタイルはそれぞれ微妙に異なるが、相手に対して能動的かつ攻撃的な姿勢を貫こうとする点においては同じである。<br />
こうした性格を持つ４チームがムンディアルの準決勝に残ったことは素晴らしい。世界のサッカーの潮流だけでなく、この大会を見る世界の億を超える人間の精神にポジティブな影響をもたらすからだ。人の心に爽やかな風を吹き込むのである。<br />
　フェルナンド・トーレスの調子は本当によくない。トーレスの前線での鈍重な動きがそのままチーム全体の停滞へと繋がっていた。パラグアイの粘り強く守るというスタンスと相まって、試合そのものも停滞していた。<br />
　そのトーレスがセスク・ファブレガスに代わった後半１１分から、試合は動き始める。後半１２分にパラグアイがＰＫを獲得すると、次いで後半１５分にはスペインがＰＫを獲得する。どちらのＰＫも失敗に終わったが、トーレスの交代自体が試合のスイッチを入れたことは確かだ。<br />
　その後シャビ・アロンソに代わってペドロが入ったが、これでピッチ上のスペイン代表１１人のうち７人がＦＣバルセロナの下部組織、カンテラ出身となった。今大会のスペイン代表のメンバーを考えると個人的にはこのメンバーがベストだと思う。<br />
　ピッチの上に郷愁を持ちこむのは良いことではない。でも、一端ピッチを離れたら。かつてカンテラで寝食を共にした仲間、同じカンテラ出身の先輩、後輩と、今、遠い南アフリカの地でＷ杯を戦っている。人生とは何と不思議なものだろう。<br />
　カンテラで共にプレーし、今はそれぞれ違うクラブに所属するセスク・ファブレガスと、ジェラール・ピケが、南アフリカの夜に、宿舎でふとそんな会話を交わしているかもしれない。そしてセスクとピケだけでなく、プジョル、シャビ、ブスケツ、イニエスタ、ペドロ、といった面々も交えて、遠いあの日の記憶に思いを馳せているのかもしれない。<br />
　試合は後半３７分、ビジャが決めたゴールが決勝点となり、スペイン代表が勝利した。ブスケツ、イニエスタ、セスク、シャビ、イニエスタ、とつないだボールを、ペドロがシュートしゴールポストに跳ね返ったボールを、ビジャが丁寧に押し込んだ。<br />
　遠くスペインはバルセロナでは、現在カンテラで寝食を共にする子供たちが、この試合の行方を見守り、カンテラを巣立った選手たちのプレーに目を見開いたに違いない。そして新たに記憶が紡ぎ出され、その記憶のもとに新たにプレーが生まれ、また新しい記憶が紡ぎ出されていくのである。<br />
　時の流れゆく果てに、黄金の杯が、見えてきた。<br />
<br />
（本田千尋＝文）</p>
]]></content:encoded>
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		<title>［準々決勝 ウルグアイ×ガーナ］MVP</title>
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		<pubDate>Sat, 03 Jul 2010 12:38:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　「SAY NO TO RACISM」の文字が刻まれた横断幕をウルグアイ、ガーナ双方の選手たちが手に持って立ち並ぶ。FIFAによる人種差別撲滅キャンペーンが準々決勝の４試合でセレモニーとして行われる。 両チームキャプテン [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　「SAY NO TO RACISM」の文字が刻まれた横断幕をウルグアイ、ガーナ双方の選手たちが手に持って立ち並ぶ。FIFAによる人種差別撲滅キャンペーンが準々決勝の４試合でセレモニーとして行われる。<br />
両チームキャプテンが宣誓文を読み上げる。ピッチを取り囲む電光掲示版も「SAY NO TO RACISM」の文字で埋め尽くされる。が、横断幕が選手たちの手を離れ、選手たちがピッチに散り、試合が始まった途端、電光掲示板は企業広告で埋め尽くされてしまう。<br />
サッカーのＷ杯が巨大なビジネスとなっていることは周知のとおりだが、このセレモニーが準々決勝４試合限定で行われるのなら、試合終了までピッチを取り囲む電光掲示板で「SAY NO TO RACISM」の文字を表示しても良かったのではないだろうか。そういった意味ではこのセレモニーはどこか中途半端の域を出ない。やるなら大会を通して徹底的にやってほしかった。<br />
大会もいよいよ終盤に差し掛かり、まだ終わってない段階でこういうことを言うのも何だが、今大会のMVPはディエゴ・フォルランだ。ウルグアイ代表での彼の活躍は本当に素晴らしい。<br />
ディフェンスではときに前線から積極的にプレスを掛け、ときに後ろまで下がって守備に参加する。オフェンスでは中盤でゲームを組み立て、ときにサイドに流れて起点となり、ときに中央から突破する。セット・プレーのキッカーも務めるし、果敢にシュートを放ちゴールも決める。スーパーとしか言いようがない。この日も見事なＦＫをガーナ・ゴールに突き刺し、試合を振り出しに戻した。<br />
サッカーは何が起こるかわからない、とはよく言ったもので、延長戦終了間際の攻防とそこから生まれたＰＫのシーンはまさにその言葉の象徴だった。スアレスは音速で地獄と天国を行き来した。音速でサッカー選手、愚者、聖者の転職を成し遂げた。<br />
結果論に過ぎないが、ウルグアイ人から見ればスアレスは身を呈してチームを準決勝に導いた、ということになるのだろう。ファウルも技術の内である。だからといってスアレスの行為は褒められたものではない。良い子のみんなはマネしないでね。<br />
そのＰＫを外したギャンは試合後泣き崩れた。そのＰＫを決めていればガーナが初の準決勝に進出していただけに、彼の心痛は察してあまりある。しかしパラグアイ戦の駒野友一にも言えることだが、チームの敗戦はＰＫを外したその選手のせいではないのだ。これだけははっきりと言っておきたい。<br />
ＰＫ戦、ウルグアイ代表の最初のキッカーは他でもない件のフォルランだった。直前にギャンがＰＫを外すシーンは、ガーナ代表はもちろんのこと、ウルグアイ代表にも少なからず影響を及ぼしていたはずである。しかしフォルランはごく冷静に決めた。<br />
フォルランの凄いところは常に淡々としているところである。試合後のインタビューもいつもの勝利試合の後のようだった。悟りを開いた境地に達しているように見える。<br />
ケガで前線を退いたルガーノに代わりキャプテンマークを託されたフォルランが、ウルグアイを６０年ぶりの優勝に導く可能性は…ちょっと低い。<br />
<br />
（本田千尋＝文）<br />
</p>
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		<title>［準々決勝 オランダ×ブラジル］遊び心</title>
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		<pubDate>Sat, 03 Jul 2010 12:25:05 +0000</pubDate>
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		<category><![CDATA[[塾生]本田千尋]]></category>
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		<description><![CDATA[　欠点はときとして美点と成り得る。一人の完璧な個人も人を強く惹きつけるが、どこか抜けている人もそれはそれで味わい深く、愛情を誘わずにはいられないものである。 　そしてそれはサッカーのチームにも言えることだ]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　欠点はときとして美点と成り得る。一人の完璧な個人も人を強く惹きつけるが、どこか抜けている人もそれはそれで味わい深く、愛情を誘わずにはいられないものである。<br />
　そしてそれはサッカーのチームにも言えることだ。０８－０９シーズンのＦＣバルセロナは前者の代表例だろう。世界中のサッカー・ファンの誰もがあのバルセロナには憧れたはずだ。<br />
　対して今大会のオランダ代表はオフェンスに関してはＮｏ．1なのだが、センター・バックが唯一の泣き所となっている。マタイセンもハイティンハもいいセンター・バックであることは間違いないが、やはりミドル・クラスの域は出ない。攻撃陣のあまりの豪華さに比べると、かなり見劣りする。しかしその攻撃陣と守備陣のアンバランスさこそが今回のオランダ代表の魅力なのだ。<br />
　その点では今大会のブラジル代表は隙がないように見える。ゴール・キーパーのジュリオ・セーザルからセンター・フォワードのルイス・ファビアーノまで選手としてのレベルはもちろんのこと、ドゥンガイズム＝規律を徹底的に叩きこまれ、無駄がない。遊び心がない。<br />
特にペナルティエリア付近でロッベンがボールを持った際には、多い時で７～８人が守備に戻り、ロッベンに対峙したが、そのシーンは７４年大会でオランダがブラジル相手にやった「ボール狩り」を彷彿させた。７４年にやられたことを、今度はブラジルがやり返しているわけだ。<br />
これは確かにブラジルが決勝まで突き進むかな…と思いきや、腐っても鯛、腐ってもブラジル、というべきか、ここで伝統のお家芸である遊び心、ポカが出てしまった。５３分、なんということのないハイボールの処理を、ジュリオ・セーザルとフェリペ・メロのミスで失点してしまう。<br />
これで流れは一気にオランダへ傾いた。６０分からはオランダが優位に試合を運び始める。６８分にはハイスピードコーナーキックからカイトが後ろに反らして最後はスナイデルがヘッドで合わせてゴールを決める。基本的にリアクション型のブラジルはリードされるとキツイ。フェリペ・メロにレッドが出た時点でジ・エンド、サヨウナラ。<br />
変な話で恐縮なのだが、物事において「遊び心」というのはやはり重要なのではないだろうか。強い、弱いは別として、遊び心のあるチームのほうがないチームよりもやはり人を魅了する。「欠点がときとして美点になる」、というのは「遊び心がある」を言い換えたものでもある。ここで言う遊び心は欠点に限ったことではない。規律から解き放たれたプレイヤーもこれにあたる。今大会のチームで言えばブラジルに対するアルゼンチン、とでも言えばいいだろうか。<br />
ドゥンガはもうブラジルにいることはできないだろう。ここはひとつ、またＪリーグ、ジュビロ磐田に、監督として戻ってきてはどうだろうか。Ｊリーグにひとつ大きな彩りを添えることは間違いない。<br />
今回の敗戦で学んだ、遊び心とともに。<br />
<br />
（本田千尋＝文）</p>
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		<title>vsパラグアイ　悔しさの果ての歓喜のために。</title>
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		<pubDate>Thu, 01 Jul 2010 10:17:28 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
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		<category><![CDATA[[塾生]小山内隆]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　最大の収穫は、悔しさだ。 　戦う前にチームが崩壊していたドイツの時とは種類が違う。強い結束力をもってパラグアイにぶつかり、それでも敗れ去ったがゆえの悔しさである。 　しかもパラグアイとの間に大きな力の差は]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　最大の収穫は、悔しさだ。<br />
<br />
　戦う前にチームが崩壊していたドイツの時とは種類が違う。強い結束力をもってパラグアイにぶつかり、それでも敗れ去ったがゆえの悔しさである。<br />
　しかもパラグアイとの間に大きな力の差はなかった。完全に屈したわけではない。だからこそ、もっと周到な準備をしていれば、という思いも浮かぶ。<br />
　松井が、大久保が、駒野が、多くの選手が見せた赤い目に触れると、こみあげてくる悔しさはいっそうの強さをともなった。そうして悔しさは痛みとなり、体の内側を縦横無尽に切り裂いた。<br />
<br />
　ベスト8に進めなかった理由は明快だ。パラグアイに勝てなかったからである。つまり、ノックアウト方式の試合でゴールを奪えなかったため、日本はベスト１６で姿を消すことになった。<br />
　ゴールが遠い。<br />
　最後まで岡田監督はこの課題をクリアすることができなかった。<br />
　実のところ、パラグアイ戦は岡田監督が採用した堅守システムの真価が問われる試合でもあった。この試合でゴールし、相手を屈することができたなら、新しい日本らしさ、という形容も確固たるものとして認識された。<br />
　しかし結果は敗戦だった。<br />
　確かに点は取られなかった。が、取ることもなかった。そうしてふたつの問いに対する答えが永遠の謎となった。<br />
　その答えとは、ひとつは、守備重視だからこそベスト１６に残れたのか、という疑問に対して。もうひとつは、今大会で見せた戦い方が未来の日本代表にとっての礎となるのか、という問いに対してである。<br />
　なぜなら、日本が大会を通じて証明したことは、守備重視でいけばベスト１６までには残れる、ということでしかない。堅守システムだからこそベスト１６に残れたのだとする必然性は、何ひとつ証明していないのだ。<br />
　代表監督、代表チームの本義は勝利である。<br />
　監督は勝てるチームづくりに全てを捧げ、チームは勝つために全てを賭けて戦う。揺るぎのないこの真理に触れると、今大会の日本チームからは疑問ばかりがあふれてくる。<br />
<br />
　未完に終わった「つなぐサッカー」は、誰が監督をやっても理想でしかなかったのか。<br />
　あれほど守備に人数をかけなければ、日本は世界と戦えなかったのか。<br />
　守備重視のシステムを採用するにあたり、ゴールへの道程はどのように描いていたのか。<br />
　選手選考ははたして正しかったのか。<br />
<br />
　今回のチームには不確定要素が多すぎた。<br />
　カメルーン戦に敗れていたら、チームは崩壊し、その時点で終戦を迎えていた可能性すら低くはない。日本が躍進した理由は、初戦に勝ったことに尽きるのであって、その意味においては、岡田監督がくだしたシステム変更に関する決断は重要だったといえる。<br />
　ただ、その勇気に免じて、というのは、いささか話しが違う。<br />
　大英断とも違う。<br />
　大英断とは非常に優れた決断という意味だ。これだけの疑問を残して、優れた決断だったとは、言いがたい。<br />
<br />
　もう一度いう。　<br />
<br />
　本当に「つなぐサッカー」は日本にとって非現実的な戦い方だったのか。<br />
　本当に「堅守第一」こそが日本の現実的な戦い方だったのか。<br />
<br />
　ワールドカップは、日本代表は、岡田体制なき後も続いていく。協会は、まずはこれらの疑問に明確な答えを出すべきだ。<br />
　そうしなければ、日本のあるべき戦い方、強化の在り方など見えてくるはずがない。<br />
　今日のこの悔しさを無駄にしてしまっては、4年後の希望も見えてこない。<br />
　きっと悔しさは、世界の頂点に立つその日まで抱き続けることになる。たとえそうだとしても、必要以上に悲しみにうちひしがれる選手はもう見たくない。<br />
　ブラジルでは、悲壮感とは無縁の、堂々たる我がチームを応援したいのである。<br />
<br />
（小山内隆＝文）</p>
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		<title>満足か、飢えか</title>
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		<pubDate>Thu, 01 Jul 2010 08:09:18 +0000</pubDate>
		<dc:creator>admin</dc:creator>
				<category><![CDATA[W杯関連記事]]></category>
		<category><![CDATA[[塾生]小谷紘友]]></category>
		<category><![CDATA[投稿記事]]></category>

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		<description><![CDATA[　歴史の扉は、開かれたも同然だっただろう。もし今回のチャンスを逃せば、金輪際扉を開くことができないと思ってしまっても無理はない。 　８６年、ガリー･リネカー擁するイングランドの３発によりアステカの地に沈み]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>
　歴史の扉は、開かれたも同然だっただろう。もし今回のチャンスを逃せば、金輪際扉を開くことができないと思ってしまっても無理はない。<br />
　８６年、ガリー･リネカー擁するイングランドの３発によりアステカの地に沈み、９８年には開催国を苦しめながらも、ゴールデンゴールを決めたローラン・ブランの引き立て役に回った。０２年でも門番のようなオリバー・カーンに立ち塞がれ、終了間際にオリバー・ノイビルにネットを揺らされた。<br />
　ベスト８に３度挑みながら、３度とも優勝国や伝統国によって扉は固く閉ざされてきた。４度目となる今回の相手は、優勝経験はおろか自国開催のベスト１６が１度だけのアジアの島国である。もちろん勝ち上がり方は不気味に見え、侮れないことも確かである。だが過去の対戦相手に比べれば格下であることは明らかで、１１年前になってしまうが自国開催の南米選手権で４発のゴールにより叩き潰した国だった。パラグアイにとって日本戦は、２４年目にして巡ってきた絶好機と捉えられていても不思議ではなかった。<br />
　そして彼らは歴史を作った。苦戦を強いられながらも、扉を開いた。監督はベンチでスタッフと抱き合いながら涙を流し、海を越えた祖国ではお祭り騒ぎになったという。<br />
　喜びすぎなことはあるまい。歴史を作ったのだから、当然ともいえる喜びだろう。苦戦はしたものの、２４年目にして初めて開いた扉である。選手も国民も、大いに喜ぶべき状況だった。<br />
　一方、パラグアイの歴史が作られたことにより、姿を消すことになった日本の反応である。<br />
　大会を通じて評価が一変した指揮官や選手を賞賛し、称える声はやはり大きい。しかし少ないながらも批判も目にすることも出来る。<br />
　こちらも、当然の反応と言えるだろう。<br />
　今回の日本代表は南アフリカの地で自国以外での初勝利、決勝トーナメント進出と大きな成果を挙げた。何しろ大会直前まで、決勝トーナメントはおろか１勝を挙げることすら絶望視されていたチームである。大半の国民が期待を持てず、関心すらなかったかもしれない中での望外と言える勝利を手にした。思っても見なかったことが現実として起こったのだから、驚きもするし感動するのも当たり前だろう。加えてロシアンルーレットにも例えられるＰＫ戦での敗退に敗因を求めることはあまりに酷である。数少ない批判もおそらく根っこには、労う気持ちがあるのだろう。<br />
　ただ、パラグアイがもし負けていたら、凄まじいまでの批判を浴びていたのではないか。<br />
　優勝国でも伝統国でもないアジアの国にベスト８を奪われていて、よく頑張ったと口にする者は皆無だろうし、非難の嵐が吹き荒れることは想像に難しくない。３度も強豪に跳ね返されてきた国にとっては、今回は正に贈り物とも思えるチャンスだった。<br />
　だから日本も負けたのに批判されないのはおかしい、とは言えない。<br />
選手は必死に戦い、監督も自分が蒔いた種にも思えるが限りある中で必死だった。<br />
　ただ、日本は満足していた。<br />
　パラグアイ戦前日、０２年Ｗ杯のトルコ戦の教訓はあるかと聞かれた岡田監督は「あの時は日本サッカー全体が満足してしまった」と言った。今回日本代表がトーナメントに歩を進めたことで、満足してしまったかどうかはわからない。しかし少なくとも日本国内は満足してしまっていた。<br />
　パラグアイが日本戦をチャンスと思ったように、日本もパラグアイ戦はチャンスであった。もちろんパラグアイを軽視しているわけではない。ただパラグアイにも優勝経験はなく、ベスト８に進んだこともない。登れた高さに違いはない。<br />
だが日本は敗れた。今回ベスト８を逃したことで、次にいつ挑めるかはわからない。また、挑めたとしても相手がブラジルやドイツであることの可能性は小さくない。<br />
　それだけに日本にとっても願ってもないチャンスだった。しかしチャンスを逸した悔しさよりも、労いの気持ちの方が強かった。心の底から批判ができないのならば、やはり満足していたのだろう。<br />
　また日本は勝利に慣れていないことが、満足してしまった原因の一つに挙げられるかもしれない。<br />
　他国が毎週末に勝利を求めている一方で、日本人の大半は４年に１度だけ勝利を求めている。テレビ視聴率が本大会だけ驚異的な数字になることからも間違いではないだろう。ましてや南アフリカに挑む代表に期待もしていなかっただけに、日本は思わぬ勝利で満腹感が満たされたのかもしれない。　<br />
ただ、満足してしまったかもしれないが時計の針の速度は、国によって異なり、速めることもできることを南アフリカで日本は学んだ。そして、新たな扉を開いたことに間違いはない。<br />
　パラグアイにも、もちろん日本にも黄金に輝くトロフィーを掴むには、まだまだ扉は続いている。<br />
喜ぶことも労うことも必要である。しかし満足でなく、飢えることも。<br />
<br />
（小谷紘友＝文）</p>
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